河野太郎がブログで「河野談話」のQ&A
「河野談話」は1993年8月4日、当時の河野洋平官房長官が、従軍慰安婦問題について政府が91年末から続けていた調査結果を踏まえて公表したものだ。「慰安所は、当時の軍当局の要請により設営されたものであり(中略)慰安婦の募集については、軍の要請を受けた業者が主としてこれに当たったが、その場合も、甘言、強圧による等、本人たちの意思に反して集められた事例が数多くあり(中略)慰安婦の出身地については、日本を別とすれば、朝鮮半島が多くの比重を占めていた」としている。
この談話については、河野洋平氏の息子である自民党の河野太郎衆議院議員が12年8月30日、ブログでさらに詳しくQ&A形式で解説している。
「『河野談話』の何が問題となっているのでしょうか」という問いには、「慰安婦の募集に強制性があったかどうかという点です」と回答。
従軍慰安婦に関する政府の関与があったことは政府の資料(加藤談話)から確認できるというが、強制性があったかどうかについて、「総じて本人たちの意思に反して行われたのか、本人たちの意思に反して行われたこともあったが、総じて行われたというほどではないのか、本人たちの意思に反して行われたことはなかったのか」で意見がわかれているという。ブログでは、実際に慰安婦にとされた人たち16人のヒアリングの結果、「どう考えても、これは作り話じゃない」という判断に至った、という当時の石原官房副長官のコメントも紹介している。
「『河野談話』を修正、または撤回するためにはどうしたらよいのでしょうか。誰がやればよいのでしょうか」という質問にも回答している。
「河野談話」は個人の意見ではなく、「内閣の責任で出した談話」であり、宮沢内閣以降の歴代内閣が踏襲しているということから、「『河野談話』に替わる内閣の新しい見解、意思を発表する、『河野談話』を踏襲しないという内閣の意思を明示する、または何らかの形での否定をすることが必要だと思われます」と明言。
具体的には、内閣の意思をとりまとめて総理か官房長官が新しい見解を発表しなければならないこと、そのためには、1993年8月4日付けで内閣官房内閣外政審議室が出した「『いわゆる従軍慰安婦問題について』に替わる事実が出てくるか、あるいはこの調査結果を破棄する」必要があると述べ、「談話の変更には、内閣の意思の変更が必要になる」ことを説明している。
このブログにはすでに1500以上のツイートが付いており、かなり読まれているようだ。