「発症して40年来、初めてのこと」
一方、安倍氏は首相辞任当時もそうだが、政治家を志してから、病気があると知られるのはマイナスと考え、潰瘍性大腸炎であることをずっと伏せてきた。
とはいえ、首相を突然辞任したことは大きな「失点」で、そのマイナスイメージを払拭する必要があることは間違いない。
安倍氏は2012年9月12日の総裁選出馬の会見冒頭で、「病気のためとはいえ、国民と党員に心からおわび申し上げる」と陳謝した。そのうえで総裁選のキャッチフレーズを「日本再起」とし、「全身をなげうって同志の声に応える決断をした。日本人の命を断固として守ると宣言する」と決意を示した。
健康問題には、「今はまったく問題なくなった。現在は血液検査でも正常値になっているが、こんなことは発症して40年来、初めてのこと」と自信をみせ、「(再起は)自分のことではありませんよ」と語る余裕をみせた。