2012年度の都道府県ごとの最低賃金は全国平均で前年度より12円引き上がり、時給749円になった。9月10日に富山県の審議会で答申が出され、47都道府県の改定額が出そろった。上昇額は2年ぶりに10円を超えた。
中央審議会が決めた引き上げの目安は全国平均で7円だったが、東日本大震災の復興需要や景気の持ち直しで上乗せにつながった。ただ、政府が目標とする時給800円を上回ったのは東京都、神奈川県、大阪府だけで、最低の高知県や島根県は652円だった。
また、生活保護の受給額より最低賃金で働いた場合の手取り額が少ない「逆転現象」は11地域あったが、青森県など5地域で解消。北海道や東京など6地域が残った。