スペインの小さな町で毎年8月末、人々が熟したトマトをぶつけ合う「ラ・トマティーナ(トマト祭り)」というお祭りが行われている。世界中から人口の倍以上の観光客が集い、町を真っ赤に染める一大イベントだ。
この「トマト祭り」を模したイベント「Tomatina House」が、東京でも開催されるらしい。お祭り好きの人々の間では盛り上がっているが、疑問の声も上がっている。
100人が400平方メートルの中でトマト投げ合う
「Tomatina House」は2012年9月9日、東京・二子玉川の多摩川河川敷で行われる。公式サイトに掲載されていた実施概要によると、参加者は100人限定で、400平方メートルの会場の中でトマトを投げ合う。12時に二子玉川駅に集合し、12時30分からトマト祭りを開始する。参加費はお弁当、飲み物込みで1人2500円で、3人以上で申し込むと1人500円割引になる。主催は「YAMINAVE」とだけ書かれており、個人なのか団体なのか不明だ。連絡先としてGmailのアドレスが記載されている。9月6日現在、申し込みは締め切られている。
インターネット上では「参加したい!」「楽しそうw誰か行こうよ」などの声がある一方、「これ、主催者は何者なの?というか、河川敷の使用許可って取れるの?」「食べ物を粗末にするとは、最低だな」「バックボーンがないのに上っ面だけ真似して何の意味があるの?」という批判や疑問も書き込まれている。
実際にトマトを投げるのは10~15分程度
多摩川河川敷の管理者である国土交通省・京浜河川事務所に問い合わせたところ、9月6日午前にトマト祭りが行われるという情報を知ったが、その時点で主催者から届け出はなかった。届け出るよう主催者にメールを送ったところ、連絡がつき、田園調布出張所に出向いてもらって直接話をしたという。主催者はイベントの内容について、実際にトマトを投げる時間は10~15分程度で、昼ご飯をみんなで食べようというのが主な目的と話していたそうだ。また、会場は河川敷にある公園で、使用するのも大掛かりな設備などではなくブルーシートのみで、自由に使用できる範囲として承ったということだ。ただし、参加者以外の人に迷惑がかかるような事が当日発覚した場合、即刻中止してもらうという注意はしたという。
ただ、小規模とは言え実際にトマトを投げ合うのであれば、衣服などが汚れてしまう。その後処理はどうするのか。トマトはどこで調達するのかなど、疑問は尽きない。詳細を確認しようと主催者にメールを送ったが、9月6日19時現在、回答は得られていない。