湾岸地域から市街地に移動を始めた毒グモ
福岡市は12年9月3日に市内の女性(86)が、靴の中に入り込んだ「セアカゴケグモ」にかまれたと発表した。女性は全身の痛みや息苦しさを訴え入院したが、そこで注射された血清が、実は使用期限が切れていたことが分かり、問題となった。
このように日本各地で毒グモの生息の発見が増えているのは、日本がヒートアイランド現象によって繁殖に適した環境になっているためだとする専門家もいる。尼崎市保健所は、毒グモといえば、海外から運ばれ湾岸地域に生息するイメージだったが、そこで駆除しても生き残り、だんだんと市街地でも見つかるようになった、と説明する。
「今回大量に発見された場所は、街灯があって餌が集まりやすい場所だったことに加え、側溝というクモが暮らしやすい環境などが背景にあるように思う。今回駆除をしましたが生き残りがいないとは限らないため、注意深く見守る必要がある」
と話している。