毒グモが日本で異常発生 尼崎市では「道にいっぱい」と110番

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   毒グモが現れた、といった報告が全国各地で相次いでいる。2012年9月5日には兵庫県尼崎市で夜に「クモが道にいっぱいいる」と110番通報があり、特定外来生物の毒グモ「セアカゴケグモ」だということがわかった。尼崎保健所は翌日6日に駆除作業をし、100匹以上もの「カウントできないほど」のクモと卵が見つかったという。

   外来の毒グモといえば、海外から積荷に付いて運ばれることが多く、湾岸近くに生息するイメージだったが、最近は市街地で確認されることが増えていて、各行政は毒グモを見かけたら決して触らずに通報してほしいと呼びかけている。

メスにかまれると激しい痛み、発熱と吐き気

   尼崎市で毒グモが見つかったのは、猪名川沿いの道路の下のトンネル付近で、側溝の蓋の裏には人間の手のひらサイズの巣が点々と続いていた。6日の午前中に駆除作業を終えた尼崎保健所によれば、成虫も卵も100以上あったという。数年前から毒グモ「セアカゴケグモ」の報告はあったが数匹程度で、これだけ大量に見つかったのは初めてという。

   「セアカゴケグモ」は外来種の毒グモで南太平洋地域から東南アジアなどに生息していて、国内では大阪府高石市で1995年に見つかったのが最初とされている。全体的に黒く艶があり、背中には赤い模様が付いている。体長はメスが1センチ、オスは5ミリ程度と小さめだが、メスにかまれると激しい痛みを感じ、発熱や吐き気などを伴う。日本ではまだないが、海外では死亡した例も報告されている。

   このところ毒グモが発見されることが増えていて、11年10月には三重県名張市で「セアカゴケグモ」の雌113匹、孵化したばかりの幼体300匹、卵のう461個が見つかり殺虫剤を使い駆除した。同じく10月には兵庫県伊丹市、川西市、大阪府守口市で「セアカゴケグモ」が見つかった。名張市では12年6月にも「セアカゴケグモ」が見つかり駆除している。

   宮崎県では11年10月に日向市細島港と、11年12月に宮崎空港で「ハイイロゴケグモ」が見つかった。「ハイイロゴケグモ」は熱帯や亜熱帯に生息する毒グモで、メスは1センチ、オスは5ミリ程度の大きさがあり、神経毒を持っている。かまれると激痛や発熱につながることもある。香川県坂出市では12年9月に「セアカゴケグモ」が見つかった。

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