ポリ袋などによる虐待死は、全体の16%も
現実の虐待現場では、ドラマのようにポリ袋を使うケースは多いのだろうか。
厚労省の虐待防止対策室によると、虐待で死亡した事例では、最新の2010年度は、全体で51人いるうち、首を絞められる以外で窒息死したのは8人だった。これは、全体の16%に当たり、過去5年間をみると、ほかが8~10%だったのに比べ、やや高くなっている。
高級住宅地でも虐待は多いのかについては、「いろいろな要因があり、経済的な理由で必ずしも虐待が起きるわけではありません」とのことだった。虐待死の事例をみると、賃貸住宅でのケースが全体の半分ほどを占める一方、一戸建て住宅では2割ほどあった。また、高級住宅地ではどんな虐待が多いのかについては、「データがないので、傾向は言えません」としている。
報道では、容疑者宅では、11年ごろから男の子が「ごめんなさい、入れて!」などと泣き叫ぶ声を聞くようになったとの近所の人の証言がある。これに対し、目黒区や品川児童相談所では、過去に虐待の通報があったり相談があったりしたかについて、「そうしたことは、これまで受けたことがありません」と言っている。