ハングルと英文で「竹島は日本固有の領土」
別のもうひとつのサイトにも、やはりページ上部に強烈な印象をもたらす旭日旗のイラストが2枚、配置されている。1枚目には旧日本兵とみられるシルエット、2枚目は、黒澤明監督の映画「7人の侍」が描かれていた。
「大日本帝國萬歳」の文字の後、ハングルで竹島問題に関する記述がある。「(竹島は)国際法、歴史的、地理的にも明白な日本固有の領土だ」と、とても韓国のサイトとは思えない。さらに続けて英文で「竹島は日本領。日本帝国主義は復活する」と書き込んでいる。やはりかつての日本の軍国主義を称賛するもので、対照的に韓国を見下した内容となっていた。
いずれも、韓国のポータルサイト大手「ネイバー」上にある掲示板サイトだ。必ずしも韓国人が運営しているとは限らないが、ほぼ全編がハングルで構成されているうえに大手ポータル上にあり、これだけあからさまな書き方では今後、KCSCが問題視する可能性は十分ある。
実際、「大日本帝国」というサイトでは管理人が、先述の東亜日報の記事を読んだとしたうえで「私は韓国に対して正しい批判をしているだけで、デマを流したり限度を超える韓国卑下の発言をしたりしたわけではない」と反発していた。
このふたつのサイトは少々極端な例かもしれないが、ネットの世界でも日韓関係の冷え込みとともに、関連する発言に対する締め付けが強くなっていくかもしれない。最近では竹島問題をめぐって、韓流アイドルグループ「KARA」が韓国で質問を受け、明確に答えなかったことで批判を浴びるなど愛国心を試す「踏み絵」が行われている感もある。KCSCの取り締まりが強化されていけば、ネット上での息苦しさはどんどん増していくだろう。