韓国大統領による竹島不法上陸や天皇陛下への謝罪要求、野田佳彦首相の親書返送問題などで、日韓関係は悪くなる一方だ。
日本国内でもデモが行われるなど反韓感情は高まっており、韓流ドラマの放送延期などもあって文化や芸能にも飛び火している印象を受ける。実際のところどうなのか。いまや日本最大の韓流エリアとなっている東京・新大久保界隈を歩いてみた。
アイドルショップも飲食店も人でいっぱい
2012年8月29日13時、気温はとっくに30度を超え、じっとしているだけでも汗ばんでくる。
新宿駅からJR山手線で一つ目、新大久保駅に降り立つと、平日の昼間にもかかわらず駅前には人がごった返していた。大久保通りと職安通りにはさまれた一角には、200以上の韓国関係の店がひしめき合っている。コリアンレストランから食品、コスメ、雑貨、DVDショップ、民芸品店など何でもある。
いつもこのくらいの人出なのか、駅構内のキヨスクの店員に聞いたところ、「今日はちょっと人が少ない気がする。いつもは改札前にもっとたくさん人がたまっている」と話してくれた。
駅を出て信号を渡った所にある韓流アイドルのグッズショップでは、多くの若い女性が店内を物色していて混み合っていた。店員に話を聞くと、やはり「今日はちょっと人が少ない」と言っていた。竹島問題の影響で最近人出が減っているか聞いたところ、「そんな感じはしない」とのことだった。この日はたまたま人が少なかったらしい。
さらに大久保通りを東側へ進んでいくと、「イケメン通り」と呼ばれる飲食店や化粧品店が並ぶ通りがある。ここに向かう途中の道も人が多く、ぶつかりそうになるので思うように進めなかったほどだ。
イケメン通りのコリアンレストランは外から見る限りどの店も多くの客でにぎわっていて、8割方は客席が埋まっているように見えた。
ある飲食店に入ったところ、先客は3組ほどだった。店員は最近の人出について、「うちは予約もいっぱい入っているし、竹島問題の影響は全然受けていない」と言っていた。
ひとまわりして、新大久保から帰ろうと山手線に乗ろうとしたところ、1つのドアから7人の乗客が降りてきた。若い女性のグループはプラットホームを歩いているだけで早くも漂ってくる強烈な韓国料理のにおいにはしゃいでいた。