橋下大阪市長ウォッチ
「衆院定数を240人に半減」「維新八策」に盛り込む方針

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   「大阪維新の会」を率いる橋下徹大阪市長は、次期衆院選のマニフェスト(政権公約)のベースとなる「維新八策」に、衆院の議員定数を現行の480人から240人に半減することを盛り込む方針を明らかにした。

   2012年8月26日、愛媛県松山市内で開かれたシンポジウムで述べた。

「定数半減を言ったら、ほとんど去るのでは」

   橋下市長は中村時広・愛媛県知事との公開対談で、道州制の導入などを前提に、国は権限と財源を地方に移譲することを主張。さらに、「国会議員の仕事を国全体に関係する仕事(外交や社会保障など)に絞り込めば、衆院議員は480人もいらない。維新として半減ということをしっかり出す」と述べた。

   衆院の議員定数を「半減する」という数値目標を明確に掲げた。

   今後、消費増税などの国民負担が増していこうとするなか、「身を切る」姿勢を強調することで、既存政党との違いを鮮明にする狙いがあるとみられる。

   あわせて、国会議員の歳費と政党交付金についても「3割削減」を掲げる方向だ。

   そのうえで維新の会との連携を模索する国会議員らと、9月上旬から意見交換会をもつ考えだが、「一緒にやろうと言う人は多いが、衆院定数を240にすると言えば、ほとんど消える」との見方を示した。

   橋下市長は「維新八策」の施策を実現するため、「過半数を取れる勢力を皆さん(有権者)がつくってくれるかどうかだ」と、維新の会を中心に衆院の過半数を確保するため、支持を訴えた。

橋下市長の「狙い」どおりか?

   一方、国会の会期末まで2週間を切るなか、民主党は8月27日午後にも、選挙制度に関する特別委員会で、違法状態になっている「一票の格差」を是正したうえで、議員定数を45議席削減する選挙制度改革法案の採決を行う方針。

   しかし、野党はこれに反発していて、自民党は公明党とともに29日にも野田首相への問責決議案を参議院に提出する方針を確認しているとされる。

   問責決議案は可決される公算が高く、自民党は可決後の国会審議に基本的には応じない構えで、衆院の即時解散の要求を強めることになりそうだ。

   国会議員自らが「身を切る」議員定数の削減については、既存政党がどの程度本気で実現しようとしているのか、国民はよくわからない状態。そうしたなかで、「半減」という大胆な数値目標を掲げることで支持を広げたい、という橋下市長の狙いのようだ。

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