「目の付けどころが、シャープでしょ」。液晶テレビがもてはやされたとき、女優の吉永小百合さん(67)がこのセリフを言うCMが繰り返し流された。
ところが、シャープの苦境で、出演CMが打ち切られる可能性が報じられているのだ。
「高額ギャラがネックになっている」
吉永小百合さんがCMに出演するようになったのは、2000年ごろから。液晶のシャープと言われ、清潔感のある小百合さんのイメージも受けて、「AQUOS」の商品群は飛躍的に売り上げを伸ばした。
最近は、自然エネルギーへの注目を反映して、ソーラー発電システムのCMに出演している。「世界の屋根にソーラーを」と訴えるものだ。ほかの製品CMでも、ナレーターとしていくつか出ている。大物女優だけに、CM1本で年間ギャラが推定で8000万円とも1億円とも報じられている。
小百合さんは、そのCM出演量から言って、まさに「シャープの顔」だった。
ところが、シャープ創業100周年になる9月15日を前にして、業績悪化で数千人規模のリストラが報じられるようになった。そして、一部の夕刊紙や週刊誌から、小百合さんの高額ギャラがネックになっているとして、12年内にも出演CMが打ち切られる可能性が指摘されている。11月3日から小百合さん主演映画「北のカナリアたち」が公開されることから、それまでは少なくとも出演を続けるのではないかという。