大阪市の橋下徹市長は2012年8月24日未明、いわゆる従軍慰安婦に関する発言で韓国メディアから「妄言」などと批判されていることについて、ツイッターで反論を展開した。
韓国メディアは、橋下市長の、
「慰安婦という人達が、軍に暴行、脅迫を受けて連れてこられたという確たる証拠はない。もしそういうものがあったというなら、韓国の皆さんにも出してもらいたい」
という発言を、「河野談話を否定した」などと批判している。
「不本意と強制はまったく異なる」
1993年の河野談話では、日本政府が軍の関与や強制を認めたとされる。
橋下市長のツイートでは、
「色んな事情で不本意ながら慰安婦になり、心身ともに苦痛を被ったということに関してはその苦痛を察してあげなければならない。これは日本人で同じような境遇の人の話を聞いても同じ」
と、慰安婦が苦痛を受けたことについては理解を示した上で、
「ただ不本意と強制はまったく異なる」
と釘を刺した。
「日韓関係をこじらせている最大の元凶」
河野談話については、
「『本人の意思に反して』とうい(原文ママ)言葉で誤魔化した。政治の最大の責任だ。これは不本意と言う意味なのか、日本国が強制したという意味なのか。ここをはっきりさせる必要がある。後者であれば謝罪は当然。しかし今のところその証拠がない。だから韓国側に出して欲しい」
として、内容のあいまいさを批判。その上で、
「2007年に強制連行の証拠はないという閣議決定をやったなら河野談話は見直しするしかないでしょう。韓国側に河野談話以外の強制連行の証拠を求める」
と、河野談話と07年の、
「軍や官憲によるいわゆる強制連行を直接示すような記述も見当たらなかった」
とする閣議決定との不整合を指摘した。
橋下市長は同日朝の囲み取材でも、河野談話の表現のあいまいさを指摘しており、
「日韓関係をこじらせている最大の元凶」
とまで断じている。