「近いうち解散」はいつかが永田町で話題だ。もちろん解散権は総理の専権事項なので野田総理の胸の内だ。ところが、消費税増税に政治生命をかける野田総理が財務省の操り人形であるのは、誰の目にも明らか。解散時期も財務省の意向が反映するだろう。
財務省のお決まりスケジュールといえば、予算編成だ。ただ、この点でいえば、野田総理が不用意に来2013年度予算も作りたいといったので、谷垣自民党総裁が珍しく怒り、先般の3党合意破棄かという騒ぎになった。ということで、予算の話はいいにくい。しかし、「近いうち解散」を占うのには格好の財務省スケジュールがある。
「10月解散・11月上旬投開票」説も
それは、10月9日(火)から14日(日)に東京で開催されるIMF・世銀年次総会だ。年次総会は、IMFと世銀があるワシントンで2年続けて開催された後、3年目は他の加盟国で開催される。東京は1964年に開催されて以来2度目だ。世界各国からの公式参加者が1万人、非公式の参加者を含めれば2万人とも言われる、世界最大規模の国際会議だ。
今回のIMF・世銀年次総会の運営事務局は財務省である。野田総理はこの会議を終えるまで解散しないだろう。この話とつじつまの合う情報も出てきている。
先般の3党合意破棄かどうかという3党党首会談では、10月上旬に臨時国会を召集し、冒頭解散11月上旬投開票という日程が示されていたとの新聞報道もある。
というので、永田町は次期総選挙に向け合従連衡の動きがある。今の体制は、3党合意でわかるように、民主・自民・公明の事実上の「大連立」に対して、そのような対抗軸ができるかどうか。台風の目は、橋下徹大阪市長が率いる「大阪維新の会」である。安倍晋三元首相が、渡辺喜美みんなの党代表が、そのほかにも国会議員が橋下市長と会ったというだけで、ニュースになっている。小沢一郎氏の新党、大村秀章・愛知県知事が主導する政治団体なども橋下氏に秋波を送っている。また、石原慎太郎都知事の新党構想の動きも浮かんでいる。興味深いのは、東京・永田町の大連立に対して、大阪の非「大連立」という動きだ。