NPO法人「アイセック・ジャパン」(アイセック)の海外インターンシップでルーマニアに渡った女子大学生(20)が殺害された事件は、女性が海外で夜間に単独行動をせざるをえなかったことが引き金になったのでは、との声が上がっている。
アイセックはこの事件に関して一切の説明を控えるとしており、公式サイトはつながりにくい状態が続いている。事件の詳細はわからないままで、インターネット上ではアイセックに対する批判が噴出している。
アイセック「一切の説明を差し控える」
地元メディアの報道などによると、女子学生は2012年8月15日にルーマニアの首都・ブカレストの空港に到着後、ブカレストから西に約420キロ離れたクラヨーヴァに向かう予定だった。ルーマニア人の男と一緒にタクシーに乗り込み、空港近くのバス停で降車したことがわかっているが、その後、消息が途絶え、17日、道路脇の森の中で遺体で発見された。地元警察は17日夜、タクシーに同乗した男を殺害容疑で逮捕した。男は容疑を否認しているという。
女子学生の名前で書き込まれたフェイスブックやツイッターによると、女子学生は現地で日本語を教えるためにルーマニアに派遣された。ブカレストへのフライトの前には「ルーマニア着いてから一人で深夜電車に3時間乗らなきゃだから、それが最大の不安というか何というか辿り着けたら奇跡だと思う」とツイートしている。
女子学生のツイッタープロフィールには「AIESEC(アイセック)」という記述があり、さらにアイセックの公式サイトで「ルーマニアに渡航した邦人女性が同国内で亡くなられたとの報道がなされておりますが、当団体ではご遺族のご意向を踏まえ、本件に関して一切の説明を差し控えさせて頂きます」との注意書きが掲載されていることから、女子学生はアイセックのインターンシップでルーマニアに渡ったと思われる。