行き場をなくした「汚染車スクラップ」 解体業者の作業場に山積み

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   福島原発事故由来に放射性物質に汚染されて行き場をなくした自動車スクラップが福島県内を中心とした自動車解体業者の作業場に溜まりだしている。

   破砕業者(シュレッダー業者)が定めた「自主基準」が国内で原発事故が起こることを想定していないことが、混乱の原因のひとつとなっている。

放射線量レベル高いスクラップの入庫拒否

   事故から1年以上過ぎて、福島県内の解体業者に引き渡される解体車の放射線レベルは県内の空間線量前後に落ちつきだし、「高濃度に汚染された解体車は少なくなった」(福島県内の複数の解体業者)。一方で「除染不可能と思うえるものは、これ以上引き取りたくない」との態度も示す。後手に回った対策のつけがとんでもないところで噴出する。そうした気配が濃厚なのだ。

   「使用済自動車」などと呼ばれる解体車は、解体業者にわたり大まかな処分がされた後、破砕業者に集められ、大型のシュレッダーにかけられて裁断、鉄、非鉄金属といった再生資源に処理されている。

   破砕業者は海外との取引経験も豊富で、チェルノブイリ原発事故後の国際的な鉄スクラップ流通の混乱などを経験している。海外では国により時間当たり0.3~0.5マイクロシーベルトの範囲で放射線量の基準が設定され、基準を超えた鉄スクラップの輸入を認めていない。この基準を破砕業者が独自の自主基準に採用しているために、放射線量レベルの高い自動車スクラップの入庫が拒否されて、解体業者の作業場に山積みされだす結果になっている。

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