急激に失速する韓国経済 輸出急ブレーキ、住宅バブル崩壊

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住宅ローンの負担増で消費冷え込む

   韓国経済の低迷は、ソウル市内などにおける住宅市況の悪化も大きく影響している。日本総合研究所によると、「韓国では投資目的での住宅購入が多い」という。値上がり期待で借金して購入した住宅の価格下落で、消費意欲も失いつつある。さらに金利が高止まりしているので、家計の住宅ローンの返済負担が増えて重く圧しかかっている。

   実質所得の伸び悩みや、消費者ローンにあたる、ノンバンクの家計向けローンの不良債権比率も上昇しているという。

   前出の第一生命経済研究所の西濵徹氏は、「韓国にも、かつての日本のような住宅神話がありますからね」と話し、不動産バブルの崩壊に伴う消費低迷を懸念する。

   そういったインフレ圧力の低下と景気減速を受けて、韓国銀行(中央銀行)は7月12日、約3年半ぶりに政策金利を0.25ポイント引き下げた。「今後の追加利下げの可能性も高い」とみている。

   西濱氏は、「輸出の不振で貿易収支が悪化すれば、1997年や2008年の通貨危機が思い起こされ、海外から外貨を呼び込みにくくなります。韓国にとってそれは避けたいから、輸出を増やすしかない。一方で内需を喚起したいが、低金利や財政負担で景気を下支えすれば、日本型の長期デフレのリスクは高まります」と指摘。韓国は大きな曲がり角に立たされているようだ。

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