7月には「クラウドゲーム」草分けの買収を発表
この背景には、ゲーム専用機市場の伸び悩みがあるとみられている。例えば、電子情報技術産業協会(JEITA)と情報通信ネットワーク産業協会(CIAJ)の発表によると、11年の国内向けハードウェアの総出荷額は前年日1.1%減の1649億円。「頭打ち」または「微減」といったところだ。
それに対して、日本国内では11年にはスマホの出荷台数が初めて1000万台を超え、それにともなってスマホ上で動くゲームの市場も急拡大している。今回のソニーの取り組みは、この状況を踏まえたものとみられる。
SCEは、7月2日、ゲーム開発メーカー「カイカイ」(米カリフォルニア州)を約300億円を投じて買収すると発表したばかり。同社は日本ではほぼ無名だが、インターネットを通じて、同じゲームをPCやスマホ、テレビといった様々な端末で楽しめる「クラウドゲーム」の草分けとして知られている。業界内では「ソニーはゲーム専用機に見切りをつけたのではないか」との見方も出ていた。