調停案件も少なからずある
千葉県浦安市は、埋め立て地が面積の4分の3を占める。同市によると、東日本大震災で液状化したエリアは市の85%にあたり、約9100戸が被害を受けた。その半数強が「一部損壊」で、「半壊」「大規模半壊」と続く。「全壊の認定は少なかった」(浦安市)という。
被害程度の認定は「家屋の傾き具合、損傷などから判定した」としている。「大規模半壊や全壊の住民ほど、そこに住めないので国や千葉県、市の補助金などを活用して、早めに建て替えるなど修繕したようです。現在は大部分の家屋は修繕を終え、住民の生活も戻ってきています」と話している。
液状化訴訟について、浦安市は詳細な情報をつかんでいないが、三井不動産以外の売り主とのあいだでも、調停に入っている例が少なからずあるもよう。
都心からの通勤圏での大規模一戸建て分譲地として大人気だった「浦安」。しかも圧倒的なブランド力を誇る「三井不動産」が当事者だけに、不動産業界はもちろんユーザーサイドからも注目度の高い訴訟となっている。