製紙業界第4位の大王製紙は、5位の北越紀州製紙が大王製紙株を創業家から買い取り、筆頭株主になった、と2012年8月15日に発表した。出資比率は議決権ベースで22.29%となる。大王製紙は北越紀州製紙の持ち分法適用会社となり、王子製紙、日本製紙グループ本社に次ぐ、第3位連合となった。
北越紀州製紙は、創業家が保有する大王製紙株とグループ会社株をすべて買い取り、グループ会社株は大王製紙に売却した。これにより創業家の株式による支配がなくなり、連結子会社をグループが混乱する前の37社体制へ戻した。エリエールブランドの家庭紙や印刷・情報用紙などの生産、販売を従来どおりに続けることができるようになった。
また大王製紙は同日、井川意高前会長への貸付金が全額返済されたことを明らかにした。不正借り入れ事件を起こした前会長への貸付金は総額106億8000万円にのぼり、約53億円が未払いだった。