国際基準金利LIBORの不正操作 日本の銀行の関与も取沙汰される

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欧米では金融機関への規制論議か本格化

   当初、日本の大手行がLIBORの不正に関与したとの見方は少なかったが、8月に入って三菱UFJ銀行の欧州本部(ロンドン)の行員が英金融当局の調査を受けていることが発覚し、日本の金融関係者に衝撃が走った。これまで、同行の外国人行員2人が、同行に移る前のオランダの銀行勤務時代に不正に関与した疑いで自宅待機になっていたが、今回は三菱UFJ現役行員の疑惑。この行員は外国人男性で、英銀行協会に円建ての金利を申告する担当者という。

   邦銀の関与の有無、その度合いは別にしても、世界的に金融界の不安定な状況が続けば、日本だけ安泰ではいられない。今後、欧米では金融機関への規制論議か本格化する見通しで、邦銀も影響を免れない。

   今のところ、リーマン・ショックのような世界的な金融不安の再来を予想する向きは少ないが、ただでさえ、欧州債務危機などで欧州経済が傷んでいるところで、大手行などの信認が揺らげば、一段と円高が加速する恐れもある。秋に向け、世界経済に危機の火種がくすぶり続けることになりそうだ。

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