野菜作りをきっかけに新たな交流が生まれています
宮城県沿岸地域の仮設住宅に暮らす方々の多くは、震災以前は農家として、または家庭菜園で野菜を育てていました。 しかし、津波により農地や菜園が流されてしまい、自力で土地を確保して農作業を再開することが難しくなりました。毎日外に出て農作物の世話を通して体を動 かしていたのが、震災後はそれができなくなり、多くの人が運動不足になっていました。長引く仮設住宅での生活にストレスを抱え、ひきこもりがちになってしまう方もいらっしゃいます。
そんな中、「震災前の生活を少しでも取り戻そう」「運動不足を解消しよう」と、空き地を耕し、菜園をつくって野菜 を育てる活動が各地で盛んになってきています。AAR Japan[難民を助ける会]では、菜園となる土地の整備や農具の提供などを通じて、被災者の方々の活動を支えています。新しくできた菜園で協力して農作 業をする中で、自然と住民同士のおしゃべりや笑顔も増えてきました。