日本テレビの朝の情報番組「ZIP!」に出演し、人気となっていた2匹の兄弟犬、「ZIPPEI(ジッペイ)」が急死したことが2012年8月10日の放送で明らかにされた。死因は熱中症だと見られ、ネットには追悼の声が次々と挙がっている。
番組で発表されたところによると、ジッペイ兄弟には飼い主がいて、テレビ収録がないときは飼い主のもと、他の犬たちと一緒に暮らしている。
エアコン停止、9頭のうち7頭が死亡
8月9日、その飼い主がジッペイ兄弟とほかの犬を車に乗せて外出。暑さを避けるため日陰の駐車場に車を止め、エアコンをつけた状態で車から離れた。その後、飼い主とは別の人物が車を動かしたときも、エアコンは動いていたという。
しかし、それから1時間から1時間半後、車に戻ったらエアコンが停止していた。乗っていた9頭の犬全てがぐったりとしていて、懸命に介抱したものの、ジッペイ兄弟を含む7頭が息を引き取った。
ジッペイ兄弟はそれぞれ2週間に4日間ほどのペースで収録のため旅に出ていて、兄は8月7日に長野県から戻ってきたばかりだった。弟の方は7月21日から飼い主の元にいた。飼い主も、突然のことにショックを受け、悲しんでいるという。ジッペイたちの突然の訃報にスタジオからはすすり泣きの音も聞こえた。
サモエドは暑さに弱い犬種だった
ジッペイ兄弟は大型犬のサモエド種でいずれも4歳。番組がスタートした2011年5月から出演し、シンガーソングライターのダイスケさんと一緒に全国各地を回って人気となっていた。
ペットショップのサイトなどによると、シベリア原産のサモエドは全身が真っ白い毛に覆われて寒さに強い一方で、暑さには弱いとされている。真夏にエアコンなしの車の中に放置され、とても苦しかっただろう。
ネットには視聴者から、
「暑い車の中に犬を9匹お留守番させるって…可哀想…苦しかっただろうな」
「今日はもうジッペイが亡くなられて悲しいからやる気でない」
「せつなすぎる。なくなった七頭の子たちのご冥福をお祈りします」
といった追悼の声が殺到。また、ジッペイ兄弟は吠え声を響かなくするため、「声帯部分切除」という手術を受けていた。そのため、「声帯とられてたから吠えて知らせるってことも出来なかったんだろうなぁ…ジッペイ……」という見方もあった。