銅メダルを勝ち取れば兵役義務が免除
韓国側の反応はどうか。韓国最大の検索サービス「NAVER(ネイバー)」に寄せられた日韓戦に関するコメントを見ると、「期待しています」「悔いのない一戦になるように。ぜひ勝ってほしい」「日本には必ず勝って」と、比較的おとなしめの印象だ。自国の選手について厳しい批判はあるが、日本代表に関する言及や、あからさまに日本との対決を嫌悪するような内容は見つからなかった。
対象的に、韓国メディアはあおり気味だ。主要紙の朝鮮日報や中央日報(日本語電子版)は、韓国代表・洪明甫監督の「必ず勝つ」という意気込みを紹介。中央日報は2012年8月8日付の記事で、「今回の対戦では韓国の闘志が日本をはるかに上回ると予想される」とし、根拠として銅メダルを勝ち取れば若手選手は、「褒美」として兵役義務が免除される点を挙げた。
さらに試合が行われる英国時間8月10日の数日後には終戦記念日、すなわち韓国にとっては「解放記念日」を迎える。そのため、「普段よりも愛国心が高まる時期」と、やや強引な論拠で日本戦への士気の高さをうたった。同紙は別の記事で、複数の韓国代表の選手のコメントを紹介。「日本はブラジルや英国ほど強いチームではない。メンタルが弱い」「理由を問わずどんな手段を使っても必ず勝たなければならない」と話したという。
日本が銅メダルを獲得すれば、1968年のメキシコ五輪以来の快挙だ。一方、韓国はサッカー男子初となる五輪のメダルを目指す。直近の日韓戦は、くしくも1年前となる2011年8月10日に行われ、日本が香川選手の2ゴールなど3-0で快勝している。