ロンドン五輪でサッカー女子日本代表「なでしこジャパン」が準決勝でフランスを破り、銀メダル以上を獲得することが決まった。五輪でのメダル獲得は初の快挙だ。
快進撃に日本中が大盛り上がりだが、その裏で非難を浴びる人たちがいた。現地で観戦していたタレントの明石家さんまさんと、解説を務めた元女子サッカー選手の川上直子さんだ。
「日本人が一番好む試合でしたね」
2012年8月7日に日本テレビ系で放送された日本対フランス戦の中継で、試合後に現地で観戦していた明石家さん、お笑いコンビ「くりぃむしちゅー」の上田晋也さん、柔道家の野村忠宏さんが登場した。明石家さんはJリーグ創設前の日本サッカーを応援したり、海外サッカー好きを公言したりとサッカー好きとして知られている。
試合の感想を語る場面で、上田さんが「すごい試合でしたね!」と言うと、明石家さんは「日本人が一番好む試合でしたね」「耐えて耐えて耐え忍ぶ、『おしんサッカー』を久々に見せていただきましたね」と評価した。しかし「いいサッカーはフランスの方がしてたと思いますけど」と、負けたフランスの方を称えるような発言をした。
その後上田さんに「さんまさんからご覧になって、フランスにやっぱり分はあった感じですか?今日振り返ると」と聞かれ、「途中から、フランスの方に『アホか!』とか『何で行かへんねん』とか、あー俺フランスちゃう、日本や日本や、日本応援せなあかんって」と、試合中ついフランスを応援してしまう一幕があったことも明かした。さらに試合のハイライトを見ながら、「フランスはいいサッカーしてましたね」とつぶやいていた。
「ワールドカップ優勝してプレッシャーの中ここまで来たのは立派でしたよ」と日本を称える発言もあったが、放送を見ていた人はツイッターで「さんまさん帰れ」「さんま何で普通に褒めれないんだ」「さんまだけミュートしてくれるTV出してくれたら発売日に買う」などと明石家さんを批判する投稿をした。また、明石家さんの娘のIMALUさんのツイッターに「さんまにサッカー番組に出ないように言っておけ!日本の恥」という返信が寄せられる「とばっちり」もあった。
批判派VS擁護派で解説者のブログ炎上
NHK BS1のフランス戦の中継では、川上直子さんが解説を務めた。しかし実況のアナウンサーの質問にちゃんと答えない、声が高くてうるさいなどとして、Yahoo!ニュースのコメント欄やツイッターでは「解説が耳障り」「川上さんに声低めにと注意して」「もう少し静かに見せてほしい」など苦言が並び、ツイッターには「#川上うるさい」というハッシュタグまで作られてしまった。
騒動は川上さんのブログに飛び火し、4月に更新された記事のコメント欄に「ヘリウムガス吸ってるみたいでした」「アナウンサーよりしゃべる解説は邪魔です」「まるで10代の女の子がキャーキャーと街中で騒いでいる様に聴こえるのです」などの批判コメントと、「川上さんは何も悪いことしてないだろ」「声がどうとか、周りに流されて批判してるネット弁慶はあまり気になさらないでください」などの擁護コメントが入り乱れ「炎上」した。ほかの記事のコメント数は多くても10数件だが、この記事には上限の500件のコメントが付くという異例の事態となった。
サッカー女子の決勝は日本時間の8月10日3時45分から行われる。相手は世界ランキング1位で、11年のワールドカップ決勝でも対戦したアメリカだ。準決勝と同じく川上さんの解説で、NHK総合で生中継される。厳しい戦いが予想される。