男子の率が減った影響、などと様々な見方
性交経験率が女子も低下に転じたことについて、草食化の可能性は否定できないものの、「男女の行為なんだから両方減るのは当たり前」と冷静にみる向きもある。
一方で、(1)女子も男子と同様に、ゲームやアニメなどを楽しむインドア派が増えている(2)青少年健全育成条例での摘発を恐れて(3)ネット普及によるマスコミの影響力低下(4)見栄を張るのはカッコ悪いと正直に回答するようになった、などといった指摘も出ていた。
女子のセックス離れを示す他のデータとしては、日本家族計画協会で2010年9月に行った調査で、16~19歳女性がセックスに「関心がない」「嫌悪している」と答えた割合が、2年前より11.6ポイント増えて58.5%になったことがある。こうした傾向について、地域医療振興協会ヘルスプロモーション研究センター長で医師の岩室紳也さんは、週刊ダイヤモンド12年3月24日号の記事で、「今の若者は生身の人と付き合うことに伴うストレスを恐れ、ゲームなどのバーチャルにはまる。その結果、セックスを回避する人が増えているのだろう」とコメントしている。
産婦人科医で赤枝六本木診療所院長の赤枝恒雄さんは、J-CASTニュースの取材に対し、経済状況が悪く懐が寒いため、男子が女子をデートになかなか誘えないことがあるのではないかとみる。「セックスは1人ではできませんからね。その代わり、オナニーグッズが飛ぶように売れていると聞きます」
また、性感染症の怖さや妊娠リスクを訴え続けた結果、2001年ごろから10代の人工妊娠中絶が減少に転じ、それが性交経験率のデータにも現れてきたのではないかともしている。