シャープの2012年4~6月期の連結決算は最終損益が1384億円の赤字(前年同期は492億円の赤字)だった。液晶パネル事業で赤字が膨らんだほか、太陽電池の赤字脱却もできなかった。
併せて、13年3月期の連結業績見通しを下方修正し、最終損益を2500億円の赤字(前年同期は3760億円の赤字)とした。従来予想は300億円の赤字だった。
予想の前提となる想定為替レートは1ドル78円、1ユーロ100円と期初予想に比べて対ドルで横ばい、対ユーロ(期初予想102円)で円高に見直した。
未定としていた13年3月期の年間配当は見送る。
それに伴い、12年3月末で約5万7000人いた連結従業員を、13年3月末までに国内を中心に約5000人減らす。EMS(電子機器の受託製造サービス)で世界最大手の台湾・鴻海(ホンハイ)精密工業グループと共同運営する液晶パネル生産の堺工場(大阪府堺市)に約1300人が移っており、残り3700人を希望退職の募集と自然減で減らす計画。
役員報酬の削減幅をこれまでの10~30%から20~50%に拡大し、経営責任を明確にする。