FIFAの規律委員会で問題になる?
佐々木則夫監督の異例とも言える告白に、ネット上では、疑問の声も漏れている。「なんだろう、スッキリしないな」「こんなの言っちゃうのはどうなん」「なんかこういうセコイ発想だと初戦で負けそうw」…
一方で、佐々木監督を支持する声も多い。「あくまでゲームなんだから、反則行為以外は何でもアリだよ」「引き分け狙いも立派な戦術だ」「それで、負けたらというのは、覚悟してるだろうよ」といった書き込みだ。
サッカー関係者の見方も、割れているようだ。
日経新聞のコラムでは、サッカージャーナリストの大住良之さんが「意図的に勝とうとしないことは、明らかにフェアプレーの精神に反している」と批判的な記事を書いた。佐々木監督のドロー狙いの発言について、競技を運営するFIFAの規律委員会で問題になるのではないかとも指摘している。
一方、スポーツナビのコラムでは、フリーライターの江橋よしのりさんが「南アフリカ戦で見せた『なでしこの知性』は、このように『目的の優先順位』を見誤らなかった」と佐々木監督を評価し、「グループリーグを『金メダルを狙うため』の環境づくりに費やすことに成功した。恥ずべきことではない」と言っている。
佐々木監督の戦略について、日本サッカー協会の広報部では、「現地から情報が入ってきていないので、何とも申し上げられません」と言う。今回のことでFIFAなどから言ってきたこともないといい、「日本は日本の戦いをしていると思います」としている。JOC(日本オリンピック委員会)の広報担当者も、ペナルティーを課すなどの話は聞いていないと話した。
なお、五輪のバドミントン競技では、国際バドミントン連盟が「無気力試合」があったと非難するケースがあった。決勝トーナメントでの組み合わせが有利になるよう、わざとポイントを落としたといい、処分の可能性も報じられている。