「自己管理の欠如」は芸の肥しではない
草なぎさんは09年4月に酒に酔い、一人で東京都内の公園に行って全裸になって騒いだため、公然わいせつの疑いで現行犯逮捕された。芸能活動は中止となり、復帰会見ではもう酒は飲まないと涙を流して謝罪した。ネットでは草なぎさんの事件は、芸能人の破天荒で、豪放磊落な人生と重なるものではなかった、とし
「みんな忘れているのに・・・」
「いろいろ騒動起こしてる沢尻と、懲りて禁酒してる草なぎを 一緒にするなよ」
「草薙は酒の勢いでただわけの分からない行動をしただけだ」
といった感想が出た。
それでは本当に沢尻さんは「芸能人の誉れ」であり、草なぎさんや海老蔵さんの行動は成長するための「芸の肥し」になっているのだろうか。芸能評論家の肥留間正明さんに話を聞いてみると、芸能人として成長する過程では、破天荒な人生だったり、必ずしもスポンサーやプロデューサーの言い成りではなく、独自のスタイルや思想のようなものを貫く姿勢は必要。それが足りないのが現在の芸能界であり、津川さんの考えには一部賛成するが
「沢尻、草なぎ、海老蔵の行動を、芸能人の破天荒と一緒にするのは間違いだ」
と切り捨てた。芸能人は一般人とは違うといってもビジネスの中にいることは同じで、最低条件は周りに迷惑をかけないこと。昔の芸能人は今よりも破天荒だったといえばそうだが、彼らは祇園や貸切のバーなどで大金を使って騒ぎ、街に出る時は一般人に気を使っていた。それに比べ、草なぎさんも、海老蔵さんも破天荒ではなく「自己管理の欠如だ」と肥留間さんは説明する。沢尻さんいついては、上映会で騒ぎを起こし、また、舞台挨拶をドタキャンしている。
「大勢のスタッフで作り上げ、観客に披露する主演映画に、後ろ足で砂を掛けるような行動。アメリカだったら二度と仕事は来ない。それを『芸能人の誉れ』という発言は、ふざけているとしか思えませんね」
と肥留間さんは怒っている。