ジムノバ社製は、パワー型の欧米選手に有利?
もちろん、日本チームも、ジムノバ社製の器具を2012年5月から導入して準備はしてきた。しかし、報道によると、内村航平選手が7月14日にフランスで本番に使用される器具を使ったところ、よけいに硬くなっており、鉄棒などに普段にはないミスが出た。
さらに、ロンドン入りした後の25日に、練習でジムノバ社製の鉄棒などを使ったが、予選本番と同様に落下してしまった。本番では、「自分では持てると思って(鉄棒を)放したが、全然手が届いてなかった」と明かしており、器具の影響があったのかもしれない。ジムノバ社製のは、パワー型の欧米選手に有利ともされている。
とはいえ、前出の水鳥寿思さんは、だからと言って欧米選手がずるいことには必ずしもならないと言う。
「本番の器具が違っていたとしても、条件は外国の選手と同じですからね。内村選手は、器具の問題のほか、前の選手がミスするなどして、集中できなかったのでしょう。そして、鉄棒の失敗を引きずって、イライラが募っていたのだと思います」
体操のルールが変わり、点数に上限がなくなって、ムリをしてもより難しい技をかけるようになったことから、ミスも増えているという。