「ユニバーサル・スタジオ」から「待った」 福岡市の「看板」標語、名称変更で決着

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「ユニバーサルシティ福岡」から「ユニバーサル都市・福岡」に

   だが、この舞台裏で、思わぬトラブルが起きていた。市がロゴマークの製作を準備していた11年9月、商標登録について調査したところ、「ユニバーサルシティ」という商標登録を米「ユニバーサルシティ・スタジオズ」が持っていることが判明。福岡市では専門家と協議した上で、法的に問題がないと判断したため、11年11月に「商標的な使い方をするものではない」とする使用報告の文書を米側に送った。

   ところが、記者発表後の11年末に、米側は「変更してほしい」などと返答してきた。市では12年1月に、

「商標として営利目的で使用するのではなく、施策に関わる文書・資料、事業の広報に使用することから、損害のおそれは考えがたい」

として、「取り組みへの理解をお願いしたい」と、変更を拒否。

   これに対して、12年2月になって米側から再び「変更してほしい」との文書が送られてきた。市ではそのまま使用を続けていたところ、12年6月になって再び米側から通知があり、

「福岡市の取り組みは我々の事業と誤認・混同されるおそれがある」

と主張。「損害賠償」「訴訟」といった直接的な表現はなかったものの、これまでよりも強い調子の文章だったという。

   なお、日本国内にも、ユニバーサル・スタジオ・ジャパン (USJ、大阪市此花区)の最寄り駅として「ユニバーサルシティ駅」が存在し、米側の主張にも一理あると言えそうだ。

   3度にわたって変更を求められた形の福岡市は、ついに名称の変更を決断。7月27日になって変更を発表した。発表によると、

   日本語表記を「ユニバーサルシティ福岡」から「ユニバーサル都市・福岡」に、英語表記を「UNIVERSAL CITY FUKUOKA」から「UNIVERSAL FUKUOKA CITY」に、それぞれ改める。

   米側は、この変更に納得しており、すでに「異議は申し立てない」との連絡を受けているという。

   市では、印刷物などの表記を徐々に切り換えていく方針で、

「ウェブサイトは、明日にでも書き換えたい」

と話している。

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