ウナギ「食べ納め」の日は近いのか 「ワシントン条約」で報道加熱

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ニホンウナギと見分けつかない

   もちろん、不安材料がないわけではない。ウナギは世界に18種類あるとされるが、同条約ではアメリカウナギと同じく大西洋に生息するヨーロッパウナギが2007年に付属書Ⅱの規制対象となっている。中国はニホンウナギの稚魚を沿岸で捕獲するだけでなく、ヨーロッパウナギの稚魚を輸入していたが、規制対象となった混乱からか、結果的に翌2008年以降、中国から日本へのウナギの輸入が半減した。

   中国は養殖のため、2008年から米国産、カナダ産のウナギの稚魚を輸入している。ヨーロッパウナギに加え、アメリカウナギなどが規制の対象となれば、予想できない混乱が生じるとも限らない。これらの外国産ウナギは、稚魚の段階はもちろん、成魚となってもニホンウナギと見分けがつきにくい。蒲焼きとなれば、ニホンウナギとほとんど区別がつかないという。

   ワシントン条約締約国(175カ国)の締約国会議は来年3月、タイで開催される。米政府がニホンウナギを規制対象として提案する場合は10月が期限とされ、米政府は日本など関係国と事前に協議するルールがあるという。日本政府は当面、静観の構えだが、米政府から意見を求められれば、「(規制対象とするほど)資源が枯渇している状況ではない」と、データを示して主張する方針だ。

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