「マリナーズへ なんて茶番はないか」「巨人の監督でいいよ」…。米大リーグ「レイズ」の松井秀喜外野手(38)が、戦力外通告を受けてどうなるかネット上で関心を集めている。
イチローがヤンキースへ電撃移籍した2日後、今度は、松井秀喜外野手が静かに戦力外を告げられた。
メジャーに再浮上の可能性は低い?
浪人生活を経てレイズとマイナー契約した松井選手は、2012年5月29日にメジャー昇格を果たすや、3試合で2本塁打と華々しく再出発した。しかし、守備中に左太ももを痛めたこともあって、それ以降はヒットさえ打てない状態に。18打席連続で無安打となり、しかも、うち11打席が得点圏にランナーがいる場面だった。
松井選手は、持ち前の勝負強さを発揮できず、ファンらからブーイングを浴び続けた。スポニチによると、地元紙からも、起用は理解しがたいとして、「穴を掘ってマツイを埋めたい」とバッシングされたという。
そんな中で、松井選手が迎えた大リーグ10年目は、ついに暗転してしまった。
報道によると、松井選手が大リーグ残留を望む場合、想定されるのは、レイズでのマイナー契約か、トレード、自由契約だという。制度上、10日以内に処遇が決まるとされている。しかし、メジャーで受け入れる意向の球団は皆無とされ、松井選手が、再び浮上できる可能性は低いとも報じられている状態だ。
ヤフーニュースのコメント欄を見ると、戦力外通告について、「そうなるんだろうなと思ってたよ」「現状の成績じゃしゃあない」「年齢的にも引退かな」といった意見が上位を占めた。ネット上では、松井選手の今後について、日本の球団に復帰した場合や引退後の進む道などについて、様々な憶測や意見が出ている。
松井秀喜選手は、メジャー昇格後は、出場34試合で1割4分7厘、2本塁打、7打点と極度の打撃不振になっている。この点について、スポーツジャーナリストの岡田忠さんは、こうみる。
ネームバリューで引退後は引く手あまた
「松井選手は、常時試合に出ていなかったので、試合慣れしていませんでしたね。途中参加はやはり不利ですし、けがの影響もありました。もちろん、年齢的にも下り坂ですからね」
レイズの戦力外通告については、こう言う。
「大リーグはどこも、チームの状態や戦力から割り切った判断をしており、過去の実績は関係ありません。イチローがいい例で、自分から居場所を探してマリナーズを出て行きました。松井選手は、全盛期のような長打力が期待できないほか、足が速いなどオールマイティな部分がないので、使える範囲が狭まっています」
レイズのジョー・マドン監督は、松井選手をマイナーリーグで起用したい意向を示しているとも報じられている。岡田さんは、それでも厳しいと指摘する。
「マイナーに行ったり、トレードされたりする道はあると思います。しかし、メジャーの芽がないとは言えませんが、難しいでしょうね。いつまでもマイナー扱いで、立場が悪くなる可能性があります」
岡田さんは、このまま松井選手が引退することはありえるとしたが、日本の球界に戻ることは難しいのではないかと言う。
「獲得する球団はあるかもしれませんが、パ・リーグの指名打者などでも年俸との兼ね合いが厳しいでしょう。古巣の巨人に入っても、出る場所がないかもしれません。プレーする機会が少なかったりしますので、メジャー帰りの選手はなかなか活躍できないんですよ。しかし、引退すれば、松井選手にはネームバリューがありますので、解説者など様々な仕事はあるでしょうね」