読者コメント欄でいかに多くの選択肢があるかわかる
また同教授は、人間が自分に都合の良い情報を選ぶ傾向「確認バイアス」について、国際問題専門家の予測がほとんど当たらない例を示している。これは、J-CASTニュースの読者コメント欄を見ると、その視点、情報は豊富で、専門家の想像を超えるいかに多くの選択肢があるかがわかる。
スーパーマーケットは品揃えが多すぎると売れない、品数を絞ったほうが売れる。普通の人の知覚判断には限界があり、7プラス・マイナス2の範囲でしか選択できないという研究も紹介している。J-CASTはポータルのように大量のニュースを提供してはいない。特集記事、トピックスは1日10本以内に絞っている。
以上の説明は、アイエンガー教授の教えのなかからJ-CASTに都合の良いところだけを「選択」したという面はあるが。
東京スカイツリーの展望台から東京の街並みを見て、東京タワー展望台からではない美しさを感じた。町の騒音が聞こえない。ごみごみしたところは見えないので、ミニチュア動画の街のように可愛らしく、穏やかである。ゆったり蛇行する川、東京湾の曲線、高速道路のアクセント。風景画のようで、望遠鏡で覗く気持ちにはならない。300、400メートルという距離から見ると、汚いところが見えないからだろう。
J-CASTニュースは、望遠鏡や顕微鏡を覗き、ネットの雑音を拡大、あるときは家の中にまで入り込むと批判する人もいる。芸能界からは文句も来る。創刊以来、ニュースウォッチを編集方針のひとつにしているが、もっと苦労して取材しろとのお叱りもある。まだまだ、明治時代の草創期の新聞のように粗削りで、ゲリラのような面はあるが、その初心も大事だと思っている。進歩はしないが、進化中です。
J-CASTニュース発行人 蜷川真夫