原子力安全規制を一元的に担う「原子力規制委員会」の国会同意人事をめぐり、自民党が「提示前に人事が報道された」などとして反発している問題で、大阪市の橋下徹市長は2012年7月25日朝の囲み取材で、
「『先に漏れたら同意しない』なんてあり得ないですよ」
などと違和感を口にした。
人事をめぐる混乱は、与野党が07年に「国会同意人事では事前報道された案は受け付けない」と合意したことが尾を引いているためだ。この合意は、当時野党だった民主党が強く主張していた。橋下市長は、
「与党になったら、その厳しさが分かったんじゃないですかね。そこは真摯に謝って…。自民党さんだって怒るに決まってますよ。自分たちも日銀人事のときに、散々苦しめられたんですから。早く民主党さんは謝って、円滑に人事を進めて欲しいですね」
と、自民党側の反発に理解を示した。
今回の同意人事は、当初は7月20日に政府が提示する予定だったが、報道が先行したため自民党が反発。野田佳彦首相が藤村修官房長官と細野豪志原発事故担当相を厳重注意することになったため、自民党が折れる形で7月26日に改めて提示されることになっている。