世界生産の半分強占めるインド工場で暴動 スズキの屋台骨揺るがしかねない大事件

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インドでのシェアは38%と7ポイント低下

   スズキの世界生産台数は2012年3月期に280万台で、このうちインドは113万台と日本国内の102万台を上回り、まさに屋台骨といえる。インドは今後も有力新興国の一角として成長を続けると見て、スズキはインド西部グジャラート州に新工場を設けるなどし、2016年3月期までに現行比3割増の200万台の年産能力に拡大する計画だ。

   しかし、日米欧の先進国メーカーも成長するインドに注目し、攻勢をかけている。一方で、マネサール工場では2011年6月から断続的に続いた労働争議によって約8万台の減産を強いられたことなどから、スズキのインドでのシェアは2012年3月期に38%と前年度の45%から7ポイントも低下した。

   こうした中で、再びマネサール工場で操業停止が長引いてスズキのインドのシェアがさらに低下する事態になれば、経営へのダメージは計り知れない。

   関係者によると、スズキのインド工場の賃金は同国内の自動車工場の平均を上回っているという。いち早くインドに浸透したスズキが狙われているのは、地元の野党が勢力拡大を狙う政治的な動きとの関連も指摘される。ともあれ、スズキのインド事業は日本企業の海外進出の成功例の一つであるだけに、巻き返しが期待される。

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