低価格の外国産米、外食産業には「助かる存在」
外食産業で中国米を使おうというのは、すかいらーくグループ。関東を中心に28か店を展開するファストフード型店舗の「Sガスト」で、2012年7月中旬から使い始めた。
11年産の国産米が東日本大震災による在庫減などで高騰しており、安価な中国米を使うことでコストを下げる。ただ、国内で新米が出回るまでの2か月間の限定的な対応で、継続使用については「わからない」としている。
Sガストは、200~500円台の低価格で定食などを提供している。競合ともいえる牛丼チェーンの松屋フーズが4月から、外国産米(豪州産)を国産米に混ぜて使っていて、低価格競争でしのぎを削る外食、なかでもファーストフード・チェーンにとって低価格の外国産米は「助かる存在」といえる。
しかし、やはり一方で「すき家」などを展開するゼンショーホールディングスは「現時点で中国産を含め、輸入米を使う予定はない」という。
ある外食大手は、「外国産米が日本人の口に必ずしも合うとは言えない。安くても、味が落ちれば、お客は離れる」と慎重だ。