慶應義塾大学の人気教員に経歴詐称が指摘されていた問題で、同大学大学院 政策・メディア研究科は2012年7月17日、この教員を同日付けで文書で厳重注意したと発表した。厳重注意を受けたのは、金正勲(ジョン・キム)特任准教授。
金氏は
「慶應義塾大学大学院准教授。ハーバード大学法科大学院客員教授等を経て2004年から現職」
と称していたが、この表記が不正確ではないかと学内外から指摘されたことを受け、5月27日にツイッターで、経歴を
「慶応大学准教授→慶応大学特任准教授/ハーバード大学客員教授→ハーバード大学visiting scholar」
と修正することを明らかにしていた。
ウェブサイトに掲載されている発表文によると、大学院に調査委員会が設置され、6月から7月にかけて本人へのヒヤリングを含む調査を行ったところ
「職位表記における『特任』の省略の期限を越えて、省略表記していた点ならびに海外における経歴の一部に社会通念的に不適切な部分があった」
と認識した、としている。
金氏の著書「媚びない人生」(ダイヤモンド社)は、すでに7万部以上売り上げており、7月11日の日本経済新聞朝刊に掲載された広告では、金氏の肩書きは「慶應義塾大学院 特任准教授」になっている。