スタジオジブリが代表的アニメ作品「となりのトトロ」にまつわる「都市伝説」を正式に否定するコメントを出していた。ネットでは広く知られていた噂だっただけに、大きな話題となっている。
「トトロ」は1988年に公開。田舎に引っ越してきた小学生姉妹と、子どもにしか見ることのできない不思議な生き物、トトロとの交流を描いた作品で、テレビでは「金曜ロードショー」(日テレ系)に何度も登場。2012年7月13日にも放送されたばかりだ。
トトロは「死期の近い人間にしか見えない」
子どもから大人まで楽しめる心温まるストーリーなのだが、何年か前からトトロには隠された裏設定があると言われていた。
大まかな内容はこんな感じだ。実は、サツキとメイの姉妹は物語の途中で死んでしまっている。終盤で2人の影が描かれていないのが証拠だという。
トトロは死期の近い人間、もしくは死んだ人間にしか見ることができない「死神」。最初にトトロを見たメイは行方不明になり、その後トトロを見たサツキも、あの世とこの世を結ぶ「猫バス」によって冥界へと連れて行かれてしまう。サツキが猫バスについて話した、「みんなには見えないんだ…」という台詞は、猫バスが実体のない虚無の存在であることを表しているのだという。
かなり突拍子もない見方であるものの、これが「本当は悲しくて怖いとなりのトトロ」などとネットで度々話題になり、一種の「都市伝説」と化していた。
ジブリ広報「噂を信じないで欲しいです」
これについて、スタジオジブリが過去にコメントをしていた。公式サイトにある2007年5月のブログ記事で、「みなさん、ご心配なく。トトロが死神だとか、メイちゃんは死んでるという事実や設定は、『となりのトトロ』には全くありませんよ」と広報部が否定。
作品終盤で姉妹の影がないのは、作画上不要と判断して略したから。ジブリには電話で「トトロは死神なんですか?」という質問が寄せられることもあるといい、「みなさん、噂を信じないで欲しいです」としている。
5年前に実は否定されていたということになるが、一部でこのことが報道されたのと、「金曜ロードショー」で放送されたばかりということもあり、ネットでは「あの作品を観て、こういう設定を深読みし出すのはオカルト好きにもほどがあるだろw」「次からトトロやる度に番組頭でコメント入れればいいと思うよ」といったもののほか「こういうのは結論を発表すなるよ、ロマンないなあ」などと話題になっていた。