自民PT、JAL再上場反対を決議 地方路線拡充も要求

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   自民党の国土交通部会航空問題プロジェクトチーム(PT)は2012年7月13日、経営再建中の日本航空(JAL)の再上場に反対することを決議した。

   PTでは、JALが法人税減免などを受けながら、最新鋭中型旅客機ボーイング787型機の導入など大型投資を進めていることについて「競争環境をゆがめている」などと批判。(1)公平な競争環境を確保するためのガイドラインを策定するまでは再上場を見合わせること(2)地方路線を拡充すること、などを求めた。

将来JALの収益を悪化させる可能性

自民PTではボーイング787型機購入などの大型投資を批判している
自民PTではボーイング787型機購入などの大型投資を批判している

   JALは12年9月にも再上場する見通しで、7000億円規模の大型上場になる可能性もある。企業再生支援機構はJALに3500億円を出資していることから、上場で出資分を回収できるのに加えて、政府はさらに3500億円規模の歳入を得られる可能性がある。そのため、上場が延期された際の株価の影響について懸念する声も出ている。

   また、経営破たん時の10年1月には148路線あった国内線路線は、12年3月には109路線に激減。削減された路線の大半が不採算路線で、路線削減は収益回復に大きく貢献したとされる。自民PTの決議は、自民党政権時代に開設された不採算路線復活を要求している形で、将来JALの収益を悪化させる可能性がある。

   JALの稲盛和夫名誉会長は民主党の有力支援者として知られており、経営破綻直後は前原誠司国交相(当時)や辻元清美副大臣(同)が対応にあたっている。このことから、永田町では「自民党の決議は『JAL再建を民主党の手柄にさせたくない』との思惑がある」との指摘も根強い。

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