穀物価格が高騰している。指標となるシカゴ市場の大豆先物取引の国際価格は2012年7月9日に期近の7月物が一時、1ブッシェル(約27キログラム)16.795ドルまで上げ、08年7月の最高値(16.63ドル)を、4年ぶりに更新した。
12年の南米産が不作だったうえ、米国中西部の産地で干ばつによる減産見通しが広がり、品薄感が強まったことを反映した。
トウモロコシも値を上げ、史上最高値に迫る水準にある。
大豆もトウモロコシも、米国が世界の4割程度を占める最大生産国であることから、その生産動向が世界の需給を左右する。穀物価格が高騰した4年前も、産地の異常気象で不作だったことやファンドなどの投機マネーが先物市場に流入した。今回も状況が似てきている、との指摘もある。