朝の需要も一過性のブームというより、構造的
早朝を活用した自己啓発も活発だ。20か国語の遠隔語学レッスンを提供しているイーコミュニケーション(東京都新宿区)は、「朝活」需要が高まると見込み、時差を活用した朝英語レッスンのサービスを強化。年末までの半年間、海外在住の講師人員を倍増して早朝レッスン利用の割合(現在25%)を50%に倍増する方針という。
EYS-STYLE(同)が運営する音楽教室「EYS音楽教室」は、7月から、毎週水曜の朝7時から新宿教室のレッスンルームを無料で利用できる「EYS夏の朝練プラン」を開始。レッスン会員、バンド会員が対象で、平日だけではなく土日の実施も検討していくという。
早朝需要の拡大は、節電により、暑くなる前に仕事をより多く消化しておこうという企業や個人が増えているのが第一の要因。加えて、団塊世代の大量退職で早朝から動く高齢者が増えたこともある。関係者は「原発を巡る状況を踏まえれば節電が長期にわたって続くし、高齢化は今後も加速する。朝の需要も一過性のブームというより、構造的なものと考える必要があるだろう」(小売業界関係者)と分析している。