元東大総長がCMに出演 山形サクランボの魅力に「抵抗できない」

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「文藝春秋」にも広告掲載、ノーギャラで出演OK

   元東大総長がサクランボに「抵抗できない」という、少し変わった広告だが、一体どういった経緯でできたものなのだろうか。

   多田農園を経営する多田耕太郎さんによると、2003年に蓮實氏が山辺町に講演に訪れた際、農園に立ち寄った。多田さんの作るサクランボをとても気に入り、以来、毎年多田農園のサクランボを注文しているのだという。

   多田農園は「山形セレクション」にも認定された県内では有名なサクランボ農園で2010年に山形新聞が、農業特集記事で蓮實氏に取材。そこで話した内容をまとめたのが上記の文章だという。2012年春には、「文藝春秋」と山形新聞に蓮實氏の登場する広告を出稿した。蓮實氏は多田さんがそれまでリンゴなどを贈り物として送っていたこともあり、ノーギャラで広告化をOKしてくれたという。

   蓮實氏は毎年サクランボの感想をファックスや手紙で送ってくれるといい、

「以前、蓮實先生が知り合いのドイツ人の建築家にうちのサクランボを食べさせたところ、その方が『サクランボの概念が覆された』と話したそうです。先生自身も鼻が高かったと手紙に書いていました。これまで農園を訪れた多くの方にサクランボの説明をしてきたのですが、先生のようにきちんと言葉で返してくれる方は中々いませんね」

と多田さんは話している。独文学者の池内紀さん(71)や、ジャーナリストの岸井成格さん(67)らも多田農園のサクランボを気に入ってくれているということだ。

   蓮實氏の広告は一部ネットでも話題になっていて、ツイッターでは「蓮實重彦先生も抵抗できない魅力を持ったさくらんぼ」「檄文調じゃないんですね」といった声が挙がっていた。

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