国家戦略会議(議長・野田佳彦首相)の分科会は、国の長期ビジョン「フロンティア構想」の報告書を、2012年7月6日にまとめた。「『共創の国』実現のために転換期の最前線で挑戦するものを熱く支える社会をつくろう」と、「叡智」を結集して、「繁栄」「幸福」「平和」という目標の実現を、2050年に目指す政策を提言した。
少子高齢化、経済活性化、資源・エネルギー問題などの課題に対して、国家の衰退を防ぎ、個人や企業が能力を最大限生かして新たな価値を生む国家像を実現するため、社会的起業を促進する規制緩和やインセンティブの導入を促す。たとえば60歳定年制では企業内に人材が固定化して、産業の新陳代謝を阻害していると指摘。労使が合意すれば、管理職に変わる人が増える40歳での定年制もできる柔軟性もあってよいとした。
「学び直し」や「働き直し」できる社会をつくり、理想は付加価値の高い産業が立地する「共創の国」とした。