滋賀県大津市の市立中学校で、飛び降り自殺した男子生徒(当時13歳)が、いじめた生徒から「自殺の練習」を強いられていたとされる問題で、「人権的配慮」から市の教育委員会はいじめた生徒に練習の事実について聴取しなかったというニュースが流れ、ネットでは市の教育委員会の対応に対し非難が沸騰している。
ネットの掲示板やブログには「いじめをする側に人権などない!」「人権に縛られ事実に目をつぶれば第二第三の事件が起きるだろ!」などといった書き込みがたくさん出ている。
加害生徒に「いじめの練習」をしたのか、なぜ確認しなかったのか
この事件は2011年10月に自宅マンションから飛び降り自殺した生徒が同級生からいじめをうけていたことが発覚した。教育委員会は全校生徒にアンケートを実施すると、回答した約320人のうち16人が「何回も自殺の練習をさせられていた」などと書いているのが分かった。
市の教育委員会は、いじめが自殺の原因になったかどうかは不明であり、「自殺の練習」が行われた事実はつかんでいない、と説明している。
「自殺の練習」が行われたかどうかについて、12年7月6日付けの読売新聞は、教育委員会のコメントを掲載した。なぜ、いじめ行為をした生徒に「自殺の練習」をしたのかを確認しなかったのかとの質問に、
「いじめた側にも人権があり、教育的配慮が必要と考えた。『自殺の練習』を問いただせば、当事者の生徒や保護者に『いじめを疑っているのか』と不信感を抱かれるかもしれない、との判断もあった」
と返答があったとの記事を書いたところ、ネットでは教育委員会に対する批判が沸騰することになった。