「無記名だったので、事実確認ができていません」
一方、大津市教育委員会は「一緒に笑っていた」ことについて、「加害者の生徒と亡くなられた生徒は、もともとは仲が良かったそうで、その雰囲気の中で笑いあっていたことがあったからではないか、と聞いています」と釈明。看過したわけでもない、とした。
また、「先生がイジメのことを怖くて言えなかった」ことについては、「(アンケートが)無記名だったので、事実確認ができていません」と話した。
とはいえ、教育現場にいる教師が「怖い」存在とは何かと、聞いたところ、教育委員会や学校長がプレッシャーをかけるようなことはないと、否定。「校長からは意見交換などに不備があったような報告は受けていません」としている。
半面、教師が保護者からのクレームを怖がっているケースは、大津市に限らず目立って多くなっている。教師が保護者の「目」を強く意識していることはあるようだ。
そのために、たとえば校外学習の引率の教師や、部活動の顧問を引き受ける教師がいなくなるなど、できるだけ波風を起こさないよう、事務的授業をこなしていく「事なかれ主義」の教師は少なくないようなのだ。
イジメと自殺との因果関係を認めてしまっては、教育委員会から学校長、担任までが議会やメディアなどから厳しく追及される。教師にとってそれは避けたいというわけだ。