投資したのは香港のホテルオーナー、地元の不動産業者
CRS埼玉は国内の同業2社とともに自動車リサイクル事業の投資会社を作り、張家港市に拠点を建設した。投資会社のパートナーは政府高官系のファンドという。同社の拠点建設先にはすでに大型のシュレッダー工場が建設されている。
工場建設に投資したのは香港のホテルオーナー、地元の不動産業者といった顔ぶれだ。政府による不動産投資の過熱抑制で抑え込まれた資金が新分野の環境分野、とりわけ「カネ」を生む可能性が高い自動車リサイクルに向かった、という形だ。
同様なプロジェクトは中国各地で動いており、3月には新エネルギー・産業総合技術開発機構が、日本企業に委託し、解体作業の効率化を図る作業ラインの開発、フロンなどの有害物質処理モデルの検討、さらに部品リサイクルの経済性などの実証事業を進める、と発表している。
日本企業にとっても、自動車リサイクルは中国ビジネスの新分野といえるのだが、中国の現地パートナーは巨大資本。すでに進出した企業からは「そのスケールについていくのは厳しい」といったぼやきも聞こえる。