AKB48商法が「ついにギャンブルの域に達した!」と、インターネット上で話題になっている。
CDを購入した人が抽選で好きなメンバーと2ショット写真を撮影できるというものだが、条件がはっきりしないこともあって、ファンから批判の声が上がっている。
2ショット写真、メンバー1人につき600人当選
2012年8月15日に発売されるAKB48の4枚目のアルバム(タイトル未定)の劇場盤に、「4thアルバム劇場盤 発売記念 大握手会&写真会 参加券」が付くことが発表された。
AKB48劇場支配人の戸賀崎智信氏が更新するブログによると、このイベントはCD購入時に指名したメンバーと握手ができる。さらに、当日の「くじ引き抽選」で「2ショット写真」と書かれたくじを引くと、握手したメンバーと写真撮影できるというものだ。
AKB48の握手会は「部制」というスタイルが取られていて、このイベントでは朝9時から22時までを計10部(90分7部、45分3部)に分けている。人気メンバーは最高で6部、計9時間握手し、逆にあまり人気のないメンバーは1部のみの出席ということもある。
ブログには「写真会は、それぞれのメンバーにおいて開催日1日あたり最高600枚の当選となります!!そのため、劇場盤の販売がすべて終了した段階で、600枚の定数に達していない場合は、当日の抽選は行わず、もれなく、『握手&2ショット写真撮影』をさせて頂きます!!」と書いてある。つまり、当選は1人のメンバーにつき1日最高600枚で、たとえば6部出席するメンバーなら各部100人のファンが当選する。劇場盤の販売が終了した時点で、あるメンバーの握手券の売り上げが600枚に達していない場合は、もれなくそのメンバーと握手&2ショット写真撮影ができるということだ。
販売元と販売代理店の間で説明に食い違い
ファンの間では「1部しか出席しないメンバーが600人も写真を撮れるのか?時間の問題で無理なのでは」など、疑問の声が上がっていた。そこであるファンが劇場盤を販売するサイト「キャラアニ.com」に詳細について問い合わせ、結果を2ちゃんねるで報告している。
それによると、戸賀崎氏のブログにあった「600枚」はあくまで最高の枚数で、握手する時間が短いメンバーは時間内に2ショット写真を撮影できる程度の当選者数になる。たとえば握手会に90分出席するメンバーの販売枚数が590枚だったとしても、時間内に590人と写真撮影できないと判断されれば時間に見合った数に当選数がしぼられると回答されたそうだ。また、最低当選者数は公表しないと言われたようで、「最低枚数を明示しないのは問題あるのではないか」「文だけ見ると600人撮れると思ってしまう。終了後訴えるファンが続出するのでは」などの批判が書き込まれている。
CD販売元のキングレコードに事実関係について確認したところ、「販売枚数が600枚以内ならもれなく撮影できる」のは間違いないという。たとえば握手会に90分しか出席しないメンバーが590枚売れたとしたら、購入者が受け付け時間内に受け付けを済ませれば、90分を超えても全員分撮影できるようにする、とのことだった。
運営とキャラアニ.comの間でうまく連携が取れていなかったのか、キャラアニ.comに問い合わせたファンが誤認してしまったのかはわからないが、公式発表が不当ということはなさそうだ。とはいえファンの間では「戸賀崎氏のブログは虚偽ではないか」との噂が広まっている。運営はもう少し詳細な説明を発表したほうがいいかもしれない。