生徒15人が証言した「自殺の練習」強要 事実なら「自殺教唆罪」に当たる重大犯罪

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   滋賀県大津市の市立中学校で、飛び降り自殺した男子生徒(当時13歳)が、いじめた生徒から「自殺の練習」を強いられていたというニュースが2012年7月4日に流れ、ネットが騒然となった。

   いじめを苦に自殺に追い込まれる例は多々あるが、練習をさせていたとなると犯罪であり「自殺教唆」にあたるのではないか、というのだ。

運動着に小便をかけられ口に雀の死骸を入れられた

   市立中学2年の男子生徒が2011年10月、同級生からいじめを受け自宅マンションから飛び降り自殺した。男子生徒の両親は大津市、加害生徒3人と保護者を相手取り2012年2月に約7720万円の損害賠償を求めて提訴した。市の教育委員会や中学校は、当初いじめはなかったと主張。しかし全校生徒に実施したアンケート結果からいじめがあったことを認めたが、自殺との関連性はわからないと11年11月に発表していた。

   このアンケートは自殺した生徒にいじめがあったかどうかを問うもので、約320人が回答したところ、運動着に小便をかけ臭いと馬鹿にしたり、全裸にして射精を強要したり、雀の死骸を口に入れる、万引きを強要する、などとんでもない内容が明らかになり、新聞などメディアに何度も掲載されることになった。

   2012年5月に行われた第一回口頭弁論で原告サイドは今回のアンケートをいじめがあった証拠として提出したが、裁判官からアンケートの内容を整理して再提出するよう言い渡されたことがきっかけとなり、いじめた生徒が「自殺の練習」を強要していたことがわかった、としている。

「ここまできたら立派な犯罪だろ、イジメなんて言葉が軽すぎる」

   原告サイドの石川賢治弁護士によれば、自殺の練習を強いていたとアンケートで証言した生徒が15人いて、そこには「何回も自殺の練習をさせられていた」「自殺のやり方を練習するように言われていた」「昼休みに毎回練習をさせられていた」などと書かれていたという。ただし、高いところに登らせて飛び降りるように指示したとか、ロープで首を絞めるための縛り方を教えていたなどの具体的な記載はなかったという。

   「自殺の練習」があったというニュースにネットでは、

「練習ってどうやるんだよ?」
「ここまできたら立派な犯罪だろ、イジメなんて言葉が軽すぎる」
「イジメというより、殺人だろうよこれは」

などと騒然となっている。

   石川弁護士によれば、いじめで自殺の練習が行われたなどということは前代未聞の出来事で、これが事実とすれば、自殺をするように仕向ける「自殺教唆」であり、6ヵ月以上7年以下の実刑になる場合も考えられるという。

「市はいじめがあったとは認めていますが、いじめと自殺に関連性があったか分からない、と主張しています。しかし、今回の自殺の練習があったというアンケートは、原告側に有利に働くことは間違いありません」

と石川弁護士は話している。第二回口頭弁論は12年7月17日に行われる。

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