東大の「秋入学」くすぶる反対派 理数系中心の「教員有志の会」が抵抗

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反対派は「理数系」ばかり?

   東大内にも、反対派がいなかったわけではない。「東大の秋入学移行に反対する東大教員有志の会」は2012年2月に発足。東大教員有志リストによると、河澄響矢氏や寺杣友秀氏、中村周氏、松本久義氏、松本眞氏、宮岡洋一氏と、いずれも数理科学研究科の教授らの名前が並ぶ。

   賛同者リストも、今野拓也氏(九州大学・大学院数理学研究院准教授)や玉川安騎男氏(京都大学・数理解析研究所教授)、望月新一氏(京都大学・数理解析研究所教授)といった、やはり理数科系の学者が並んでいて、自らのブログなどで反対意見を綴っている。

   それらの行動は決して派手ではなく、東大の松本眞教授は自身のホームページに「ひっそりと反対する」と記すなど、「静かな抵抗」といえる。

   東大の寺杣教授は「秋入学の損失」について、こう語っている。

「むかしは大学に入学すれば、もう勉強しなくてもよいという風潮がありました。しかし、今はそうではありません。少なくとも理科系の学生はそうではありません。たとえ半年でも入学前の学生を放っておいて、自主的に過ごして下さいというのは、教育を放棄することになります。受験に合格することは最終目的ではありません。大学の時期、若い時期にこそ、学んでおかなければならないことはたくさんあります。そう、入学とは終わりじゃなく、始まりだろう」

   理数系学生は文系学生のような大学生活での余裕などないということらしい。

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