SNSを利用して男女が出会い、恋愛に発展するケースは珍しくないが、それを「終わらせる」側面も持っている。
Facebook(FB)の投稿から浮気が発覚し、そこから男女関係が破たんしてしまった、という人が増えている。恋のキューピッドにもなるが、慎重に利用しないと「別れさせ屋」にもなりえるのだ。
友達のページや夫婦の共有PCから発覚
日本でもFBが普及し始めた2011年以降、Q&Aサイトや悩み相談サイトでFBから浮気が発覚したという書き込みが見られるようになった。
Yahoo!知恵袋では、彼氏の友達のページを見ていたら、その中の女性の書き込みや写真から、彼が「社員旅行」「家族旅行」と言っていた旅行がその女性と行った旅行だったことがわかってしまった。妊娠・出産・育児情報サイト「ピジョンインフォ」内の「ママヂエ悩み相談室」では、夫と共有で使っているパソコンで、誤って夫のFBにログインしたところ、会社の後輩の女性と会社帰りに2人で会ったり、いやらしいメッセージのやり取りをしていたりということが発覚した。
Q&Aサイト「OKWave」では、FBでつながった人が投稿した写真や動画が、知らない女の人や子どもたちと仲良さそうに一緒に写っているもので、父親の浮気疑惑が浮上したというエピソードが書き込まれている。
ツイッターでも、「隣の席の女子達がFBで勝手に写真にタグ付け(投稿した写真に写っている人の名前を書き込むと、写真が自動的にその人のページにも掲載される機能)されて浮気がばれたって話で炎上なう。。。」「目の前に立ってるOLさんの会話。他の人の話らしいけど、彼氏と別れた原因がFBで浮気の密会がバレバレだったことらしい」というツイートが投稿されている。
「浮気・不倫している自分を誰かに報告したいのか」
FB経由で浮気がバレることはポピュラーになっているのだろうか。ITジャーナリストの井上トシユキさんは、「確かに最近よく聞くようになった」と話す。
具体的には、仕事に行くと言っていた日に「今日スカイツリーに行きました」と投稿するなど、嘘がバレて浮気発覚につながったり、恋人と浮気相手ともにFBでつながっていて、双方の投稿が一致することで状況証拠を掴まれてしまったり、という例があるという。投稿者のうかつさがあだとなっているようだ。
井上さんは「今浮気・不倫している自分を誰かに報告したいのかもしれない。それは罪の意識か自慢したいからかはわからないが、そういう秘め事をわざわざ世界中の人が見ているところに書き込む意味がわからない。浮気したことや犯罪を町内に向かって大声で叫んでいるようなもの。SNSを個人的な日記と勘違いしているんじゃないか」と批判した。